日本に残してきた大学院生の論文です。
Downregulation of stanniocalcin 1 is responsible for sorafenib-induced cardiotoxicity.
ゼブラフィッシュの心臓を用いて、抗がん剤ソラフェニブ(日本市販名ネクサバール)の心臓への副作用の発現に、STC1(stanniocalcin 1)という分子が関与していることを発見した研究成果。
ソラフェニブは治療困難な癌の代表例である腎細胞癌をはじめ、多くの癌で使用されている抗がん剤です。抗がん剤には数多くの副作用がつきもの(本当はよくないのですが)、ソラフェニブもしかりです。そのうちの1つ、心臓への副作用に注目しました。
ソラフェニブを投与したゼブラフィッシュの心機能を解析し、ヒトと同様の異常(副作用)を確認。その心臓における遺伝子発現をDNAチップを用いて解析し、新たな原因遺伝子STC1を発見しました。
最初は循環器系のメジャーどころに投稿しましたが、エディターからの追加実験注文が多く(人間の心筋細胞を用いた実験を追加したり、いろいろしましたが)、結局この雑誌に落ち着きました。
それでも無事、publishできたことはとても嬉しいです。
共同研究の皆様、ありがとうございました。
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Uni-edit (Monday, 17 November 2014 23:32)
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